２００７年１０月３０日より

 

 

２００９年１０月４日をもって、当ギルドのメンバーでもあったあみんんさんが、トリックスターより正式に引退されました。

 

健康上の理由を含んだ、一身上のご都合と言うことで、引退理由としてはこちらとしては引き留めようのないものだと思います。

とはいえ、ご自身がトリックスターとそこにいる人々を好いていることは当方重々承知しておりますゆえ、いったん休止するなどしてご事情が解決してからの復帰案を提示したのですが、それでは解決しないとのことでした。

 

ゲームをしている、その人にはその人生があって、このトリックスターというＭＭＯＲＰＧはその人生における余暇であって、生活における基盤ではありません。

いえ、余暇を本旨としても良いのです。その人の生き方にとって価値や意味の重きをどこに置くかはその人生の主体者たる本人にしか決定しえないことです。

 

しかしながら、生活の基盤に基本たる仕事や家庭、個人的縁などに支障を来しかねない状況下であったとして、実生活上これらに優先させることは現実的、倫理的、社会的な理由で非常に困難です。

 

あみさんは、非常に活動的、快活で人をそらない方です。とても忙しい生活の中、膨大なご自身の役割を果たした上で、多大な時間と労力を要求するこのＭＭＯＲＰＧを十二分に堪能されておりました。

よくもあんなに忙しくてたいへんなのに、これだけ継続的に楽しめるものだなあといつも感心しておりました。のみならず、いつも周囲の方々への配慮を欠かしたことはなく、私自身も何度も励まされてきたか枚挙に暇がないほどです。

 

お別れの式の際にも、当ギルドでの別れの時も、たくさんの人が見送りに来ました。あみさんの人望からすれば不思議なことではなく、これらの人々との縁を考えればお別れが彼の人自身にとってたいへん哀しく辛いであろうことは想像に難くありません。

 

逆にそれは、そこまでせねばならないご事情があってトリックスターを引退するのだということでもあります。

 

当ギルドに加入されてから２年近く経ち、その間トリックスターでも様々なことがありました。そして色んな人と出会い、別れがあるのは必然で、あみさん自身かあるいは私がいずれその中に含まれるのも必定ではありました。しかしながら、別れが明示的に告げられた今も、どうもあまり現実感がありません。ふっと空虚な気持ちが生じることがあるものの、なんだかふとした折りにまたまみえるのではないかというような感覚があるのです。

ああ、もうギルドにもトリックスターにもいないんだなあとは思うものの、あみさん自身は健在で、きっとその持ち前の快活さで日々を過ごされているのだろうという気がしてならず、またどうかそうあり続けて欲しいという気持ちが強くあります。

 

あみさん自身の悲しみは、この程度で匹敵するようなものではないでしょうけれど、引退の理由となった、それを超越すべき大事なものがある、というのはとても素晴らしいことだと思うのです。

 

そしてもし、またトリックスターを再開することができたのであれば、また同じギルドのメンバーとして活動して頂ければ幸いです。

 

どうか、あみんんさんがこの先、ご健勝で仕合わせであり続けることをお祈り申し上げます。